alongsnowの日記

ペンドレット症候群により、先天性難聴。今は人工内耳ライフです。

熊本・大分大震災と聴覚障害者

 熊本と大分で大震災がありました・・・。

 亡くなられた方のご冥福を祈るとともに、現地の方々が少しでも早く落ち着かれます

ように・・・。余震が早くおさまりますように。

 

 14日の震度7地震が「前震」だったとのこと。なんということでしょう・・。

 

 snowも阪神体震災の経験者です。幸い被害が少ない地域だったのですが、それで

も本当に大変でした。甚大な災害は社会的弱者を生み出します。

 当時寝ていたsnowは「何が起きたのか」全く分かりませんでした。

 「地震が起きた」ということさえも分かりませんでした。

 

 周りの人は地鳴りの音で地震だとすぐわかったそうです。ですが、snowのような

聴覚障害者にはその地鳴りの音さえも聴こえないし、地震によって物が落ちる音も全く

わからないので、起きて初めて周りの状況を見て呆然としてしまうのです。

 多分家族がたたき起こしてくれなかったら、地震が来たことさえもわからず、「あ、

なんかめまいしたような気がする・・・」くらいでそのまま寝てたかもしれません。

 家具が倒れる音や食器類などが床に落ちて割れる音なんかもわからないんです。

 補聴器とかをつけていなければ、ほんっとに静寂の世界なので・・・。

 

 で、大変なのがその後です。

 阪神体震災当時は外部との連絡手段はFAXだけで、今のようにTVに字幕も入らな

いし、本当に情報が入らない状況でした。

 

 それと比べたら、今はTVに字幕はリアルタイムで入りますし、携帯電話という

手段もあるのですが・・・・それでも大変だと思います。

 携帯電話も電源が切れてしまえば何にもなりません。

 TVの字幕も、もし避難所にいる場合はどうでしょうか?

 避難所にはTVがあるかもしれません。

 初めから字幕表示だったらいいのですが、字幕が表示されていなかったら全く

情報が入らないことになります。

 どうかすべての避難所で字幕表示になってほしいと思います。

 そこに聴覚障害者がいるかどうかに関係なく、字幕表示が当たり前となって

ほしいです。

 おそらくは健聴者であっても、字幕表示は役に立つときもあると思います。

 字幕を入力してくださっている方も、生放送で長時間にわたってリアルタイムで

字幕を入力していかないといけないので大変だろうと思いますが、聴覚障害者にとっ

ては命綱となりますので、どうか続けてほしいと思います。

 

 あと、閉じ込めも多数あるようですが、これも聴覚障害者にとっては救助の声

が聴こえないので、助けに来てくれたことがわからないということもあるんです。

 救助者の呼びかけに声で反応することができたら、生存者と確認してもらえて

救助活動が始まりますが、無反応であれば不在、あるいは亡くなったものとみな

されてしまうかもしれません。

 

 あと補聴器とか人工内耳を震災で失ってしまうと、そのダメージも計り知れない

ものとなります・・・。

 

 ・・・どうか少しでも被害がこれ以上広がりませんように。

 少しでも早く落ち着きますように。

 

 

 

 

4月になりました。Rrの遺伝子について。

 早い!

 もう4月ですね。

 花粉症持ちのsnow、この時期は呼吸ができずにフガフガ言っているのですが、

今年はなんか楽です。

 3月の終わりに、ちょっとフガフガしてきたので、アレグラを飲んでみたのですが

眠い!猛烈に眠い(個人差があるかもしれませんが・・・)

 結局2日ほどしか飲まなかったのですが、その後とっても楽です。

 ありがたいことでございます。

 

 で、snowは難聴になった原因が知りたくて、病院に行ったのですが、なぜか人工

内耳の手術の予約をして帰ってきたのでした。

 主治医は、「ま、検査するまでもなく、snowさんの場合は典型的なペンドレッド

症候群の症状がでているので、おそらくはペンドレッドですわ。」とおっしゃってい

ました。自分でもそう思う。ググったら見事に自分のことか??!っていうくらい症状

がぴったり当てはまるんですもん。

 今日はそのペンドレッド症候群について、ちょっとだけ書きます。遺伝子見解から。

そんなこと書ける(文章力がある)かどうかわからへんからちょっとだけ。

 

 

 ペンドレッド症候群は劣性遺伝子とのこと。

 父あるいは母のどちらか、または双方がペンドレッド症候群の遺伝子を持ち合わせて

いなければ、その子には遺伝しないということですね。仮にペンドレッドではない遺伝

子(優性遺伝子)をR、ペンドレッド遺伝子をr(劣性遺伝子)とします。

 で、snowの父も母も難聴ではありません。けれどもその子であるsnowは難聴

でした。snowの遺伝子がrrとすると、父と母の遺伝子はともにRrである必要が

あります。

     

 

 画像はウィキペディアさんからお借りしました。昔、シワシワのえんどう豆とか

習ったなあ・・・・。

 優性遺伝子は、劣性遺伝子と比べて性質上優れた遺伝子であるという意味ではなく

て、優性遺伝子の方が、劣性遺伝子に優先して遺伝するということです。つまりペン

ドレッド遺伝子rを父母ともに持ち合わせていますが、それよりも優性であるRの遺

伝子を持っているために、父と母は難聴をはじめとするペンドレッド症候群は発症しな

かった、ということですね。

 その遺伝子がどう子へと受け継がれていくのか?というと4分の1の確率となります。

 上の画像の「rr」赤いのがsnowということになります。

 もし、ペンドレッド症候群が優性遺伝子であれば、RR(青)を除く3人が発症と

いうことになります。劣性だから表に出にくいということですね。

 

 ということは、rrの遺伝子を持っているsnowと、同じくrrの遺伝子タイプの

人との間の子は全員がペンドレッド症候群を発症するということになるわけやね。

 RRの遺伝子タイプであれば、Rrの子のみとなるので、全員がペンドレッド症候群

の遺伝子はもっていますが、発症することはありません。

 Rrの遺伝子タイプであれば 2分の1はRrタイプで発症せずペンドレッド遺伝子

保有、2分の1はrrで発症。

 

 ただし、ペンドレッド症候群の遺伝子検査は誰でも受けられるわけではありません。

 snowがこの検査を受けられるのは、学術的研究の材料としての提供という理由

によるものです。そのついでにペンドレッド症候群の遺伝子を保有していたかどうかを

提供した側にも教えてもらえるということです。

 なので、例えば結婚相手がRRの遺伝子かどうかを調べてほしいというようなのは

できません。そして生まれた子にその遺伝子が含まれているかどうかの検査もできない

とのこと。もちろん生まれた子が先天性難聴が疑われる状況であれば受けることはでき

る・・・・と思います。

 このへん、時間とともに状況も変わってくると思うので、あくまでもsnowが検査

をうけようとした2013年ごろのお話になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペンドレッド症候群の遺伝子検査

あっという間に2月も終わりですね。

早いわ。こないだお節料理食べたところなのに。

 

え~。

snowはそんなわけで病院に行くことになりました。

前庭水管拡大症はMRIによって診断がつきます。

コレはあっさりと診断がついたわ。

「ホラ、ここが前庭水管。ふつうの人より太いから、あなたは前庭水管拡大症ですね。

だからめまいも起きたし、それによって聴力も低下したんだわ。」と主治医。

MRIの画像見て、そうおっしゃるまで10秒もかかっていなかったんではないだろう

か。30数年間ずっと謎だった難聴の原因とずっと苦しめられためまいの原因が、たった

の10秒で診断つくなんて今まで思いもしなかった。

「で、ウチに来たのはペンドレッド症候群かどうかが知りたいということでしたよ

ね?」

・・・・あ、そうです。

「・・・・・。それを知ってどうしますか?」

・・・・・・・・・!!考えたこともなかった。この治療さえ受ければ治るということ

はない、特効薬があるわけでもない。何故知りたいのか?

多分・・・「自分とは何なのか」を知りたいのか?なんかもはや哲学の域?

「ペンドレッド症候群は遺伝子検査で判明します。つまり、あなたがペンドレッド症候

群の遺伝子を保有しているかどうかということも同時に分かります。その遺伝子を保有

しているということを知ってしまうことが、この検査のリスクです。」

「メリットとしては、あなたがもっと幼少期であれば、前庭水管拡大症の症状が起きな

いように日常生活に気を付けるとか、進行性難聴であることを受け入れたうえでの人生

設計を考えたりできることにあるかもしれませんが。」・・・はあ、でもsnow、結

構ええ年やしな。「snowさんの場合はもう末期ですからねえ。」・・・へ?人生手

遅れ?「・・・・・・・・ほとんど残存聴力ないですからねえ。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

んは?

ん?

残存聴力ないですと?

 

いやいやいや、左耳だけですが補聴器付けていますが。

一応聴こえていますが。

一応役立っていますが。

 

「いえ、snowさんの聴力はほぼ残っていません。聴こえていないはずです。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「聴力検査も見ましたがほぼスケールアウトですね。」

・・・・え?でも一応110ⅾBだかのとこに全部印入っていますよね?この部分聴こ

えているのではないですか?

「・・・・・・・・・・・・。→(矢印)入っていますよね。この部分は機械の限界音

です。つまりこれ以上大きい音を聴力検査の機械が出すことができないという意味で

す。でもその限界音もsnowさんは聞き取れていないということですね。」

え、そら知らなんだわ。ずっと聴こえているから印が入っているんだと思っていたわ。

・・・・・。

え、でも普段補聴器を使って会話していますが・・・。

「読唇しながらでしょ?口形読んでいるんですよね。だから聴こえているような気がし

ているのかもしれないけど、実際は聞こえていません。気のせいです。」

・・・・・。

おいおいsnow、自分が聴こえているかどうかも分かってなかったんかい。

でもね~

でもね~

腑に落ちたんです。

あ、そうなんや。やっぱり聴こえていなかったんだと。

snow、耳鳴りもひどいので、なんかの音が聴こえているような気もするんです。

でもどっちだかわかんないんです。

耳鳴りなのか実際に聴こえた音なのか。

あ、なんか落としたって視覚で画像をとらえたとたんそれっぽい耳鳴りがするんです。

だから、ずっと自分はちゃんと聴こえているんだって思っていたんです。

否、そう思いたかったのかもしれません。

 

・・・・聴こえていると思っていたら実際は聴こえていなかった。

この事実って、すごい衝撃ですよ。

ちょっと聞こえているかもしれないって、それを支えに日常生活送ってたのに。

ちょっと呆然としているsnowに主治医が放った更なる衝撃の言葉。

 

「人工内耳、してみませんか?」

 

「あなたが人工内耳をしてどれだけ効果が出るかは誰にもわかりません。

環境音がわかるのみで終わるかもしれません。

ただ、これだけは確実に言えます。」

 

「今よりは聞こえるようになります。」

 

 

ペンドレッド症候群の診断は採血だけなのでいつでもできます。1年後でもOK

ゆっくり考えてください。

でも人工内耳は年齢的にも今が限界ですね。私としては手術を受けることを勧めます。

辞めたくなったらいつでも手術の予約は取り消せます。

前日であっても取り消すこともできます。

とりあえず予約だけ入れて、即手術ではないのでゆっくり考えてみてはどうですか?

 

・・・・というわけで、本来の目的だったペンドレッド症候群の診断はせずに

人工内耳手術の予約だけすることになったのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペンなんとかと前庭水管拡大症

インフルエンザが流行っていますね。

周りにも罹る人が増えてきました・・。お大事にお大事に・・・。

 

え~。

前回の続き。

二人の医者からペンドレッド症候群じゃないのか?と言われつつ、カタカナ名が覚えら

れずあまり関心持っていませんでした。

多分違うと思っていたし・・・。

それは、ペンドレッド症候群が遺伝性だったから。(遺伝性ではない変異タイプもあ

るっぽい?)

snowは親戚の中でたった一人の難聴者だったんですね。

祖父母、父、母、兄弟、親戚の中に、snow以外に難聴者はいないので、遺伝性

ではないだろうってずっと思っていたんですね。

 

が、ある日

将来snowが人工内耳手術を受けることになる病院の言語聴覚士さんと、ちょっと

お話しする機会がありまして。

この頃、snowはちょっと悩み事がありまして。

・・・・・・・いつまで補聴器使えるんだろう・・・?と。

もうあまり補聴器をしても聴こえてなかったんですね。

そういう時に、なんかの難聴者の集まりみたいな会場のところに「人工内耳の相談」み

たいなかんじで、その言語聴覚士さんおられまして。

snowは、人工内耳をするなんて全く考えてもなかったのですが、なんとなく、

なんとなく話しかけたんです。

まさかこれがきっかけで運命が変わるなんて思いもせずに。

 

いつから難聴ですか? 生まれたときからです。

今はどれくらい? 100dBくらいかなあ・・あまり病院行ってなくて。

小さいときから100dBくらいだったの? 90dBくらいでした。

じゃあ、だんだん進行していくタイプ? そうです、めまい起こして・・だんだん。

めまい?どんな? ぐるぐる回るタイプ? そうですそうです。

頭打ったり冷えたりしたらめまい起きる? そうです~!!

で、めまいの後聴力下がるでしょ? そうです!

風邪ひいたときも聴力落ちない? あ、落ちます!なんか詰まったような感じで。

けど、風邪治ったら戻るでしょ? そうですそうです!                             

 

な、何このお方?snowと初対面なのにズバズバ当ててくる!

会ったことないけど、新宿の母みたいな!??

 

snowのめまいって、ほんっとに原因不明のままだったんです。

いちおうメニエール病っていう診断は付いていましたが、家庭の医学みたいな本に載っ

ている「メニエール病の症状」とはちょっと違っていたんです。急なめまいが起き、3

~4時間で治まる、とかあったんだけど、いやいや1週間くらい続きますから。めまいと

聴力の関係も今一つわからないままでしたし。

 

それなのに、この言語聴覚士さんあっさりとおっしゃいました。

「それ、前庭水管拡大症じゃないかなあ?多分そうだと思う。」って。

・・・ぜんていすいかんかくだいしょう?

「前の庭の水の管(snow、これを聞きながらなんとなくししおどしを連想しました

わ)・・・ええっと書きますね、はい、前庭水管拡大症。」

調べたかったらうちの病院においで。うちは腕のいい先生がいるので。人工内耳考えて

いない?全く考えていない?これっぽっちも考えていない?・・・・。うん、それでも

大丈夫なので・・・みたいにいろいろ教えてくれました。・・・・が、申し訳ないこと

なのですがsnowは別のことで頭がいっぱいでした。

 

前庭水管拡大症・・・どっかでチラッと見たことある!

ペンなんとか!

ペンドレッド症候群!!!??

 

で、オウチ帰って調べました。今は便利ですねえ。ペンドレッド症候群ってググったら

すぐ情報出ますもんね。

は~~~

snowコレかもしんない。

頭打ったり、冷やしたりするとめまいが起きやすい。めまい起こしながら聴力低下。

甲状腺疾患は思春期の10歳前後で発症することが多い。

前庭水管拡大症と甲状腺疾患を併せ持つ。

昔、メニエール病について書かれてある家庭の医学書見たときは、はあ?全然違う気が

する・・・ってしっくりこなかったのですが、この前庭水管拡大症はまるで私の事?っ

ていうくらいピッタリすぎて逆に怖かったくらい。

 

で、これをきっかけにその病院に行くことになるのでした。

結論から言うと、ペンドレッド症候群の診断はしない選択をしました。

まったくするつもりのなかった人工内耳の手術はすることになりました。

 

なんじゃそりゃ?って感じですね。

 

 

それはまた続く・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

前庭水管拡大症とペンドレッド症候群

え~。

snowは前庭水管拡大症により生まれたときから難聴となりました。

前庭水管拡大症であることはMRIにより確定しています。

 

あと、甲状腺にも嚢胞ができています。

 

前庭水管拡大症と甲状腺疾患があるとき、ペンドレッド症候群が疑われるそうな。

 

もともと首がずんぐりむっくりしていましてね。

細い繊細なネックレスなんてつけると、なんていうの?似合わない?

首の太さが強調される?本当は鎖骨の間でダイヤモンドが揺れてほしいのに、喉仏のあ

たりでピロピロ浮いているというか・・・。もはや首輪?

 

異変に気付いたのは小学校5年くらい。

食べ物を飲み込んだら、喉のあたりでつっかえる様な感じがするのね。

ずっと喉になにかが詰まっているような感じで、こりゃおかしいと病院に行ったら、

甲状腺が腫れているから、橋本病かパセドウ症のどちらかではないかと言われつつも、

ずっと血液検査は正常範囲で。

 

いつか橋本病かパセドウ症を発症するかもしれないから、血液検査だけはずっとしてお

くように言われて、イヤイヤイヤ・・・検査よりこのゆる~~~~~く首絞められてい

るような感じなんとかしてくれよ・・・と愚痴りつつもまじめに検査だけはしていまし

た。えらいな、snow。

・・・・・・・・・・・月日はあっという間に流れ、いつの間にか病院にもいかなくな

りました。ずっと正常範囲なんだもん。

 

けど、職場の健康診断で言われましたわ。

あ~た、喉太いねえ。コレはちゃんと病院行っているの?え?行っていない?

あんたねえ・・・いいから行ってきなさい。甲状腺がんもあるんだから・・・。

 

かかりつけの耳鼻科に、全く別件で行ったときにも同じこと言われた。

喉太いですね? 今、甲状腺がんもありますしね~。念のため専門病院の紹介状書くか

ら行ってきてね。って・・。またここでもガンですか?

で、いきましたよ。甲状腺外来。

ここまで言われるとさすがにガンかもしれないとひそかに震えつつ・・。

余談やけど、甲状腺外来って女性多い。んで美人でスタイルいい人多い。何故?

アタシ思いっきり浮いているじゃないですか。ココに居てもいいんですか?ネックレス

ピロピロなのに。

 

そこで言われた。

え~snowさんの甲状腺には嚢胞ができていますね。ガン?いえいえ違います。

良性の腫瘍で、中には水とかが溜まっているんですね。ほっといても大丈夫・・。

え?圧迫感ある?う~ん・・治療っていうと甲状腺とっちゃうんですよね。

甲状腺はあった方がいいので我慢してください。

で、一応定期検査には来てください。(結局行っていません)

でね~、難聴もあるんですよね~。こういう病気あるんですよ。

ペンドレッド症候群。

 

・・・・・・・・・ペンドレッド症候群?なんそれ?

 

いや~でもめったにない病気ですしね。違うかも。

 

・・っといいつつカルテには「ペンドレッド症候群疑い」ってしっかり書いてた。

 

なん?その病名・・・。

 

 

なんそれ?ペンドレッド?

 

・・・っと思ったのは一瞬。

昔からカタカナを覚えるのは苦手やった。

 

検査待ちで2時間、診察待ちで3時間、もうクタクタだったので診察室出るときには

綺麗に忘れたわ。カタカナ病名。

 

そのカタカナ病名とは・・なぜかちょくちょく出会うことになる。

 

まず、行きつけの耳鼻科医で。

あ~snowさん、ちゃんと甲状腺外来行ってきたんですね。病院から回答書届いてい

ます。嚢胞だったんですね。良かったですね。え~ペンドレッド症候群疑い?

ん~~~~・・でもこれはめったに聞かない病名ですねえ。甲状腺専門医が言うことな

ので、もしかしたら一理あるかもしれないけど・・・。

 

なん?ペンドレッド?

 

その耳鼻科医も評判がとってもいいらしく、常に満員状態で待ち時間が2時間はあった

ので、残念ながらなんたらレッド、もしくはペンなんとかくらいの記憶しか残らなかっ

たわ。

 

多分いつかに続く・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

寒い・・・・「自分の声」について。

すっかり明けました。

毎日寒いですね・・。

寒いと肩凝るんですよねえ。

英語に「肩こり」という単語はないんだとか。

じゃあ、アメリカ人とか肩凝らないわけ?・・うらやましい。

「言葉が世界を作る」ってありますよね。そこにある花が美しいのではなくて、私たち

が「美しい」という言葉を持っているから、初めて花を「美しい」と感じることができ

るとか。

 

じゃあ、もしsnowが「肩こり」という言葉を知らなかったら、肩こらなかったんだ

ろうか?

 

それくらい言葉って大事ですよね。いや、肩こりは知らなかった方が幸せだった。

 

で、人工内耳を始めてからの「自分の声」について書きます。

はい、グイグイと攻めます。

 

先天性の難聴者にとって、聴くことも大変ですが、話すことも大変なこと。

基本的に自分の声ってどんなのかわからないですもんね~。

snowも自分の声はあまり知りません。

小学校5年くらいまではちょっと聞こえていたので、なんとなく自分の声はこういうの

だな・・っていうイメージはあったかもしれない。

 

で、小学校5年でほぼ失聴してから、自分の声って意識したことないんですよ。

今は周りが静かだから、小さい声でしゃべろうとかそういうのも全然なくて。

声を出してしゃべっているという感覚も、今思えばそんなになかったかも・・。

あ、どもったなとか詰まったなとか「さ」が「ちゃ」って言ってもたなとかそういう感

覚ほとんどなくて。ただ、だ~~~~っと喋っていただけだったかもしれない。

自分の声があってはじめて相手の反応があるのではなくて、相手の反応のみで会話を

成立させていたというか。

 

で、人工内耳の手術前、言語聴覚士さんに、術後に自分の声はどうなるか?って聞い

たことがあるんです。その時は、声の質まではわからないから発音は基本的には変わら

ないと言われていたんです。

 

けど、自分の声って、当たり前ですが一番よく聞こえるんです。

音が最も近いし、自分が発生した声は骨とかを伝わっても聴こえるんですよね。

 

人工内耳を始めてから、半年くらいで自分の声が分かるようになってきたと思う。

自分の声を久しぶりに聞いた感想は、「うげ、おばちゃんの声なっとう・・・」でし

た。なんというか小学校5年の私はもう少し甲高い声だった。

なんか、低い。

 

って、なんかほんとに大げさでもなくて小学校5年の10歳からいきなりアラフオーまで

の記憶がぶっ飛んでたような感覚ですわよ。えええ。

 

で、人工内耳を始めてから1年半後くらいに、「喋りづらくなる」っていう事態に陥る

ことになるのよね。もともと人工内耳はマップが4種類あるんです。これは毎回病

院でするマッピングという音の調整によってマップを設定するのですが、この頃っ

て単純に1~4までボリューム(マップ)を上げていっている段階で、1から少しずつ

音が大きくなって4までいっていたんです。

こうやって少しずつ大きな音に慣れていっていたのですが、最大音量の4になると1が

すごく小さく感じるんです。

そうすると、自分の声の聞こえ方がズレてくるんです。

あれ?あれ?こんな小さい声で喋っているつもりはないのに、聞こえてくる声が小さい

っていう違和感で、なんかうまく喋られなくなるんです。

 

うわあ、喋るのって難しい!!って初めて思いましたわ。

何でこんなに声が小さい?って無理に大きく喋ろうとするとどもったり詰まったりして

しまうんですよね。昔と違って、どもったり詰まったりしてしまう自分の声も聞き取れ

てしまうんです。それで焦って余計にしゃべりにくくなる悪循環で。

そうこうしているうちにホントに喋られなくなってきそうになりましたわ。

 

ボリュームを常に4にしておけばいいのですが、4だとうるさいっていう場面のときも

あったんですね、で1にすると喋りにくい、4に戻すと急に大きくなってまだ違和感が残

る・・という。

 

これは、簡単に解決しました。

マッピングで喋りにくくなるマップを消してしまえばいいんですね。

そうすると確かにしゃべりづらさは不思議なくらい消えました。

ただ、今入っているマップが将来また喋りづらくなる可能性はあるかも。

 

でも、人工内耳で聴こえるようになったとはいえ、自分の発音を直すのは難しいです

ね。人工内耳を初めて3年近くたった今では、自分の発音が周りとは「違う」のはなん

となくわかる。

低い声高い声、ぼそぼそとした声、こもった声、はっきりした声、ちょっと濁った声、

透明感のある声、いろいろな声があるけれども、私の声はそれらとは違った明らかに

異質な声なんです。

それは人工内耳のおかげでよくわかる。

例えばお店で「エビバーガーください」と自分が言ったあと、店員さんが「エビバーガ

ーでよろしいですか?」と聞き返したとき、自分の「エビバーガー」と店員さんの「エ

ビバーガー」が違うのがよくわかる。どう違うのかを説明するのはできない。それを

説明できれば、きっと私は店員さんの「エビバーガー」の発音を真似ることができると

思う。発音を真似ることができれば、おそらく異質な声は正常な声に近づくかもしれな

い。

ただ、どう発音すれば、どう今の声を変えればその正常な声に近づくのかは、おそらく

理解はできない。

それがおそらくは先天性難聴で、成年後に人工内耳を始めた人の「越えられない壁」な

んだろうな・・・と思う。

越えられない壁だけれども、それは受容していかねばならないと思う。

そうしなければしゃべることができなくなるから。

 

ただ、10年くらい前に会った人と久しぶりに再会しておしゃべりした時、何かのときに

人工内耳のスイッチを切ったまま発声した時、「あ、懐かしい。」って言われたんで

す。「そうそうsnowと10年くらい前に会った時、そういう声だったわ。」と。

なんか声が変わっているなあって思っていたと。それが人工内耳のスイッチを入れない

状態の声が昔の声だったと。

身近な人だと、私を呼びかけた時の「何ー?」っていう声を聞いただけで、今私が人工

内耳をしているかどうかわかるらしい。

「あ、今人工内耳してへんやろ!」ってすぐ言われますわ。

・・・ということは、人工内耳をしている時としていないときでまた声が違うというこ

と?…っと聞いたらそうらしい。

人工内耳をしていないときの声は「固くて」、している時の声は「やわらかい」という

違いがあるらしい。

snow自身は、人工内耳をしている時も外している時も全く同じようにしゃべってい

るのやけどもね。

 

でも、ある程度は人工内耳で発音は変わるかもしれない。

逆にしゃべりづらくなるかもしれない。

そういうこともすべて含めての人工内耳なんだなあと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人工内耳の聞こえ方 術後2年5か月の・・・

 もう12月ですね。

 早いですね。

 人工内耳も、装着後2年5か月を迎えました。

 

 去年の今頃ってどうんだったんだろう?・・と去年の同じ時期のを見返してみると…

 

 

 『ぼぼぼの世界から始まった人工内耳ライフ、現在はどうなのかというと・・・・

  やっぱり「ぼぼぼの世界」ではあるんですねえ。

  宇宙語ではなくなった。地球語にはなった。

  でもフランス語なんだか英語なんだか韓国語なんだか中国語なんだか、サッパリわ

 かりません。

  色んな母国語を持つ人たちが集まって、ワチャワチャしゃべっているっていうイメ

 ージですわ。万国博覧会?』

 

 な~~~~んて書いているんですね。

 これびっくり!

 ほおおおおおおお、そうかあ、去年ってこういう感じだったんだなあ・・。

 今は・・・

 一応・・「日本にいるんだな」っていう感じにはなりました。あ、後ろの人「寒い

わ~」って言っているんだな・・・っていうのがたまにわかったりする。

 たまに、異国に紛れ込んでしまったかのようにわからなくなることもあるけども。

 初対面の人との会話も・・・まあまあできるようにはなった。

 そっか、最近は人工内耳がドンドン聞こえるようになっている!!って感動することは

なくなってきてはいるんだけど、ちゃんと確実に宇宙語から地球語に、そして日本語と

して聞き取れているようになっているんだなあ・・・と思う。

 ありがたい限り。

 

 んで、もう一つの問題(?)にも直面することになる。

 それが「自分の声」

 

 声の質なんかはわからないんだよね。そこはやっぱり人工的な音なので。

 男の声、女性の声っていうのはわかる。

 でも、自分の声ってわからんのだわ。

 でも、人工内耳のおかげで「周りの状況」はすごくわかるようになる・・。

 例えば、繁華街を3人で歩いているとする。

 私と、いつもしゃべる人と、ほぼ初対面の3人。

 「初対面の人」に何かを話す・・けど「んんん?ええっと何言っているんだろう?」

みたいな反応したら、昔のsnowなら、あ、きっと繁華街だし周りうるさいから聞き

取れんのかね?位にしか思わなかった。

 でも、「いつもしゃべる人」と「初対面の人」は普通に会話が成立している。

 しかも、「いつもしゃべる人」もそんなに大声で話していない、っていうのが人工

内耳だからわかる。

 あ、これが「事実」なんだといつも思い知らされる。

 初対面の人にはわかってもらいにくい声なんだなあ・・と。

 

 あるテーマ―パークで、スタッフさんに「このアトラクションはどういうものなの

ですか?」と聞いたとき、そのスタッフさんが笑顔で、「Can you speak

English? ・・OK?」って聞いてきはった。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ほへ?

 なぜここで英語?って一瞬状況が飲み込めなかったけど、そのスタッフの胸のバッチ

見てようやく理解。「英語対応できます。」みたいなバッチ付けている。

 あ~~~日本人と思われていないのね。だからたどたどしい日本語喋っていると

思われているのね。

 コレもきっと昔のsnowだったら「Can you・・・」が聞き取れなかった

だろう。きっと「もういいです・・」って曖昧な笑み浮かべてその場から去っていっ

たかも。

 Can you・・・と聞いてきたスタッフさんはずっと笑顔でこちらを見ている。

 「私、日本人です・・・」スタッフからちょっと笑顔が消えて戸惑いの表情になる。

 「でも、耳が聞こえないんです・・・それで・・・・えっと・・もういいです。」っ

とその場を去りました。snow、根本的に進歩しないな。結局その場去るだけかい。

 

 そうか~・・初対面の人に話しかけるの難しい・・・・。

 次はやめとこう・・。

 

 っと思っちゃあ勿体ない。

 ここで引っ込んでどおする。

 何回かしゃべったら初対面の人は初対面ではなくなる。

 snowの声を憶えてくれる。

 

 ココはこう思わな。

 snow!!英語聞き取れたやんか!すごい!

 Johnに自己紹介されたら「は?常温?」って勘違いしなくてすむかも!!って。

 (「人工内耳の聞こえ方 術後1年5か月の常温」見てやってください・・・)

 

 それくらいのメンタルでやっていかんとね。

 

 人工内耳の術前に言語聴覚士さんに聞いたことがある。

 「人工内耳をつけて聞こえるようになったら、自分の声も聴こえますよね。そう

すると自分の発音は変わりますか?」と・・・。

 人工内耳をつけても声の質まではわかるようにはならないかもしれない、だから発

音はかわらないはず・・というのが答えだったように思う。

 ・・・snowの感覚では「変わることもあるかもしれない」 前述したように周り

の環境から自分の声を知ることもあるし、多分変わっているのかもしれない。

 それについては、また書いていきたいと思う。

 グイグイ書いていきます。

 

 それくらいのメンタルでやっていかんとね。