「聲の形」を読んでみた

 聲の形読んでみた。

 話題作だそうで・・単行本7巻大人買いして読んでみました。

 大人買い・・シアワセやなあ。

 

 全巻読んでみて・・なんやら違和感。

 主人公が聴覚障碍のある西宮硝子ではなく、健聴の石田将也だからなんだろうなあ。

 健聴者の視点で書かれてあって、硝子が自殺を図るほどにまで負っていた心の傷は

結局何も解決されていないような気がするんだわ。

 ただ単に、小学生時代という過去の出来事が自殺の引き金になるのであれば、将也

から離れたらいいだけなんだわよ。

 虐めっ子だった将也が変わっても、周囲の友達が変わっても、だからといって「自

分にとって居心地のいい場所はない。」小学生時代に辛い思いをしたのは、虐める人

がいたからだ。そういう「納得」をしていたのかもしれない。でも、手話も覚えて、

自分を理解しようとしてくれている(?)将也であっても、辛いことはなくならな

い。

 自分が「聴こえないこと」が、これ程にまで自分を「生きづらくしている。」

 結局のところ問題は「自分自身」だったことに気付いてしまった結果なのかなあ

と。植野もすごいな「害悪」って言ってる・・・。それを言わせる作者すごいわ。

 聴覚障碍ってどうしようもないじゃない。努力で何とかなるもんでもないし。

 軽い障碍ではないから、人格形成にも影響与えるし。

 

 「仲間」で映画を作ることになった。でも自分にとっての「役割」はない。いても

いなくてもいい「自分」

 周りが楽しんでいるよう、でもどうして「楽しんでいるのかわからない。」

 何か揉めている、どうして揉めているのかがわからない。聞いても誰も答えない。

後で妹に聞いたところ「自分の小学時代に関係があること」だったとわかる。

 いなくてもいてもいい自分であるはずなのに、自分が存在するだけで「仲間」が

「仲間」ではなくなってしまう。

 

 ・・・・・・・・・・・・・でも、それで自殺図るか・・・・なあ・・?

 命・・・軽くない?

 まずこれが違和感。

 

 

 この「聲の形」は、伏線とリフレーミングがめっちゃ多い作品だと思う。

  

 何度か出てくる「筆談用ノート」

 これもまたよく出てくる「ガーデンピック」(これ何だったんだろう?)

 

 あと「目には目を。歯には歯を。」

 

 小学生時代に硝子をいじめた将也。

 将也達が壊したりしていた補聴器が8台あって、それが170万円となることを校

長が総合学習で告げる。それがきっかけで将也もクラスメイトがら虐められるように

なる。

 将也の母親が、硝子の母へ弁償として170万を渡す。

 そして月日が流れて、自殺を計画する将也が、母親に170万円を還そうとする。

 よお170万も入る封筒あったなあ。ずっしり感半端ない。

 

 そっから、物語は流れて、

 

 硝子が飛び降り自殺を図る。それを助けようとして将也が落ちて意識不明となる。

 意識を回復した後、石田家を訪ねた硝子の母が、将也の母親に「入院費です」と言

って渡す封筒・・

 

 めっさ薄!!!

 

 幾らだろう?将也の母親が「これでお寿司取ろう。」と封筒から一枚抜き出すシー

ンで、多分数えられるわ。多分15枚。まさか千円札とか五千円札ということはない

だろうから15万円。多分15万円くらい。

 封筒の分厚さ見たら、10万くらい?って最初思ったけど15枚は入っていそう。

 

 いや、別に8台の補聴器の弁償代の170万とこの約15万が繋がっているわけで

はないかもしれない。

 でもここまで「伏線」と「リフレーミング」と「目には目を歯には歯を」をずっと

繰り返し続けているこの作品見ていると、思ってしまうのよ。

 

  補聴器8台、170万円也

  命懸けで自殺から救って、意識不明になって15万円也

 

 どおなん?

 大黒柱の父親がいない母子家庭だったらそれが精一杯・・・はないぞ。

 将也も母子家庭だ。

 兄弟も同じく二人。

 経済理由はないわよ。将也の母親は170万弁償したから。

 高校生の将也ですら、170万母親に返そうとしていたから。

 漫画だったらできる。高校生でも170万稼げる。

 

 ・・・・・・・・・・・・・いや~~・・。

 

 そこが違和感。

 170万に入院費と慰謝料たして200万にして渡したらどうにかなるもんでもな

いだろうけど。それでもう伏線もリフレーミングも「リセット」してもらって真白な

状態で、そこから将也と硝子がどうするか道を選択してもらいたかったかも。

 

 アタシが硝子だったら、多分将也は選ばん。